レンタル器材とマイ器材の違いをダイビングインストラクターが解説します!
更新日:2023.04.12.Wed   投稿日:2021.06.22.Tue目次
スキューバダイビングは器材を駆使して遊ぶスポーツ
スキューバダイビングは身体一つで、遊べるスポーツではありません。
水中に潜って、景色や生物を観察するには、たくさんの器材を装備する必要があります。
ここでは主にダイビングで必要な器材をご紹介いたします。
マスク
水中で視界を確保するために必要です。
スイミングゴーグルの大きな違いは鼻まで覆われているか、いないかの違いがあります。なぜダイビング用マスクは鼻まで覆われているかというとマスクスクイーズという顔の締め付けを防ぐためです。
スノーケル
水面を息継ぎなしで泳ぐために必要な器材です。
フィン
水面や水中で快適に泳ぎための足ヒレです。水泳の場合は基本的にフィン(足ヒレ)
は装着せずに泳ぎことが多いですが、海という環境では流れが発生したりする場合もあります
ので、そのような場合でも快適に泳ぐためにフィン(足ヒレ)を装着します。
ウエットスーツ
身体を怪我から保護するため、そして保温のために装着します。
比較的温かい時期に装着するダイビングスーツです。
沖縄などの熱帯地方の場合は4月~11月、本州の海では7月~9月末ぐらいの時期に着用するのが一般的です。常夏といわれるような海外の海では通年ウエットスーツでダイビングを行うことができる場所もあります。
ドライスーツ
ウエットスーツとは異なり、比較的水温が低い場合に装着するダイビングスーツです。
上記(ウエットスーツの説明)で記載の時期以外はドライスーツでダイビングをすることになります。本州の海に限っては1年(12カ月)のうち、9カ月間はドライスーツでダイビングをすることになります。
BCD
水面、水中で自由に空気の出し入れをすることが出来る救命胴衣のような器材です。
水面でBCDに空気を入れて楽な姿勢で休憩することもできます。
水中では水深に応じて、BCD内の空気の量を調整し、バランス良く泳ぐのに役立つ器材です。
レギュレーター
レギュレーターは水中で呼吸をするための器材です。先程、ご説明したスノーケルは水面で息継ぎをせずに呼吸できる器材でしたが、このレギュレーターは水中でも息継ぎなしで呼吸を継続することが可能です。また水深によって適切な空気を供給してくれるようになっています。
このように数あるダイビング器材を駆使して、楽しく、自由にそして快適に遊ぶスポーツ!それがスキューバダイビングです。ダイビング器材の操作性やフィット感一つで、水中での動きやすさが変わり、楽しさも変わってきます。
器材に頼って、さらに器材を駆使することで、泳ぎが苦手な方でも安心して楽しく潜ることができるのです。
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レンタル器材とマイ器材のメリット、デメリットを比べてみよう!
ダイバーの中にはレンタル器材で潜る人と、自分の器材で潜る人がいます。
どちらの場合でも当然ながらダイビングを行うことはできます。
では、どうして両者が存在するのでしょうか?
ここでは、レンタル器材とマイ器材のメリット・デメリットを5つの項目で比べてみましょう。
器材代について
レンタル器材代はダイビングショップによっても異なりますが、相場としては、1日あたり1万円前後です。器材をレンタルするだけで、毎回(日)1万円かかることになります。
10回(日)レンタルすれば10万円、30回(日)で30万・・・
潜れば潜るほど、続ければ続けるほど、費用が発生してしまいます。
結果、これまでに使ったレンタル器材代で、自分の器材が購入できたかも・・・という方も珍しくありません。レンタル器材を使用しているダイバーの中には、1日1万円でレンタルできるなら、その方が、都合が良いという方がいらっしゃるのも事実です。
ダイビング器材を一式購入する場合の費用は安価なもので30万円~、ハイスペックな機種になると60万円~となり、比較的高い買い物になります。
しかし、毎回(日)レンタル器材代を支払っていることを考えた場合、結果、購入した方が安上がりになるのです。もちろん一気にすべての器材を購入する必要はなく、一部はご自身の器材を購入し、その他はレンタル器材を使用するといったように、予算に応じて、使い分けをするのが良いでしょう。
器材の種類(機種)について
各ダイビングショップによって異なりますが、レンタルには様々な種類の器材が用意されています。多くの種類の器材が用意されているということは、レンタルをする度に違う種類(機種)の器材を使用する可能性があるということです。
毎回、違った種類の器材を使用するということは、当然、使用方法も異なりますので、使い方(操作方法)を一から学び直す必要があるのです。
結果、使い方に慣れるまでかなりの時間がかかってしまうのです。
一方、マイ器材の場合は毎回、同じ器材でダイビングをしますので、使い方に慣れるまでが早く、結果、安全なダイビングができるのです。
ダイビングは器材に依存するスポーツなので、使い方に慣れることが何より大切で楽しく安全にダイビングする一番の方法なのです。
器材のサイズについて
器材の中で、最もサイズが大きく影響するのはダイビングスーツでしょう。
レンタルスーツの場合、ダイビングショップによっても異なりますが、基本的には各サイズ(S・M・Lなど)でご用意をしています。
しかし、各サイズとも、身長、体重、胸囲、腹囲、袖丈、股下など、すべての箇所において標準サイズに基づいてレンタルスーツを用意しているため、人によって総丈(身長)はちょうど良いけど、胸囲や腹囲が大きい場合や、袖丈(腕の長さ)はちょうど良いけど、股下(足の長さ)が短いなどが起こりえるのです。
従いまして、レンタルスーツでピッタリサイズは求めない方が良いでしょう。
サイズが小さいと締め付けが強く苦しくなり、逆にサイズが大きいと水の出入りが多く、寒くなってしまう原因にもなります。
ご自身のダイビングスーツの場合は、全身(約35か所)を採寸し、自身の抜け殻のようなピッタリなサイズのダイビングスーツ仕上がるのです。
そして、ダイビングスーツはある程度の伸縮性がありますので、体重±5キロぐらいまでは問題なく着用し続けることも可能です。
また、レンタルスーツを着用するメリットをあげるとするならば、身長、体重ともに成長段階の方や体重の変化が常時±5キロ以上を行き来する方は、ご自身のダイビングスーツがすぐに合わなくなる可能性がありますので、レンタルスーツでやり繰りするほうが良いでしょう。
器材の衛生面について
レンタル器材は多くの方が使用する器材です。
言い方を変えると「不特定多数のダイバーが使い回ししている器材」なのです。
もちろん洗浄をして綺麗に保たれているとは思いますが、衣類のように洗剤を使って洗濯しているわけではなく、水洗いしているに過ぎません。
スノーケルやレギュレーターは直接、口にくわえる器材ですし、ブーツの場合、もしかしたら、水虫の方が使用しているかもしれません。
少し汚い話になりますが、ダイビングスーツを着用したまま「おしっこ」をしている方もいるという話を聞いたことがあります。
そのようなことから、衛生面は欠如していると言っても過言ではないでしょう。
しかし、上記のような衛生面を気にしない方にとっては、レンタル器材の使用をデメリットには感じないかも知れませんね。
また、ご自身の器材に関しては、あなた専用の器材ですので、衛生面を気にすることは必要ありません。
器材の持ち運びについて
ご自身の器材を購入した場合は基本的にご自宅で保管をします。
その為、ダイビングツアーへ参加する度に自宅からダイビングショップまで持参する必要があります。一方、レンタル器材を使用する場合には、ダイビングツアーの当日に借りて、使用後に返却をしますので、持ち運ぶ手間が省けるところは、とても便利でしょう。
上記のように、レンタル器材とマイ器材、どちらにも良し悪しがあります。
レンタル器材とマイ器材、自分のダイビングライフに合わせて選ぼう。
レンタル器材、マイ器材、それぞれのメリット・デメリットは分かったけど…
結局どっちを選べばいいのかな?
そのような方は自分のダイビングライフに合わせて選ぶようにしましょう。
このような方はレンタル器材を選ぶべし
ダイビングを続けていけるか、まだ分からないと思っている方
そのような方は、とりあえずレンタル器材でダイビングをする方が良いでしょう。
何回かダイビングツアーに参加して、続けていけると思った段階で器材の購入を検討することをオススメします。
半年もしくは年に一度の旅行でしか潜る予定がない
年に1~2回(日)しか潜る予定がない方はレンタル器材を使用した方が費用面で安く済むからです。購入した方が結果的にお得になる使用頻度の目安ですが、年に5回(日)以上、ダイビングツアーに参加するのが一つの目安になりますので、覚えておいてください。
保管や持ち運びが面倒と感じる方
前項でも述べました通り、ご自身の器材は基本的にご自宅で保管をします。
従いまして、ダイビングツアーに参加する際には、ご自宅からダイビングショップまで持参する必要があり、面倒と感じる方もいます。そのような方はレンタル器材を使用する方が良いでしょう。
こんな方はマイ器材も持つべし
ダイビングを趣味として長く続けたい方
趣味としてダイビングを続けていく上で、スキルアップをすることは必要不可欠です。
スキルアップをする上で欠かせないのがマイ器材!マイ器材を使いこなすことで上達が早くなり、ダイビングがより楽しくなり、趣味として長く続けることができるようになります。
何より安全が一番重要だと思っている方
安全なくして、楽しむことはできません。従いまして、安全は一番に考えるべき問題です。
その安全を確保するには、使い慣れた器材でダイビングをすることが何よりも大切なのです。
標準的な体型ではない方
標準体型より細い方や太い方、手足が長い方や短い方、首が太い方や細い方、様々な体型の方がおられますが、どこか身体の1部でも標準体型じゃない方はマイ器材でダイビングをされている方が多くいらっしゃいます。
最終的にレンタル器材を選ぶか、マイ器材を選ぶかは、ダイビングの続け方で決める方が多いです。ダイビングをする回数が少なく、まだ続けられる予定が立たない方はレンタル器材で。
趣味として続けていきたい、快適に潜りたい方はマイ器材を選ぶ方が良いでしょう。
ストレスなく快適に潜るため、安全面でも長期的にみても、マイ器材でダイビングをする方がメリットも多く、ダイビングインストラクター視点からはオススメです。
選ぶ器材は人によって違います。自分に合った器材で快適ダイビング!
ダイビングは水中で楽しむスポーツです。
その水中で、まずは安全に潜れることが第一、そして、そこから楽しみが広がります。
ダイビング器材は決して安いものではありません。
何も一気に全ての器材を揃える必要はありませんし、無理して購入する必要もありません。
必要だと感じたタイミングで購入することをオススメします。
どのような器材を揃えるか、どこまで器材を揃えるか、どのタイミングで揃えるかは、人それぞれ!例えば、体型にコンプレックスがあるのであれば、ダイビングスーツだけを購入するのも良いですし、視力が悪い方は度付きレンズが入ったマスクだけを購入するのも良いですし、安全管理を重要視したい方はBCDやレギュレーターを購入すれば良いのです。
最近ではインターネット通販などでも、ダイビング器材を購入することが出来ますが、
器材を購入する際は、あなたのダイビングスキルを知っているインストラクターから直接アドバイス得て、普段お世話になっているダイビングショップがあるなら、そこで器材を購入するようにしてください。
器材は買って終わりではなく、使いこなせるようになることが重要なのです。
普段お世話になっているダイビングショップで器材を購入すれば、実際にダイビングツアー中などに使い方に関するアドバイスやテクニックなども踏まえて、丁寧に説明をしてくれるでしょう。
ダイビングスクール マレアでは、器材に関するご相談を常に承っています。「どの器材が良いですか?」「器材って買った方がいいの?」どのような質問でもお気軽にお声がけください。あなたのダイビングライフに合った器材のご紹介も行っています。また、購入をお考えの器材を実際のダイビングで使っていただける機会もご用意していますので、ぜひご活用の上、ご購入を検討していただければと思います。
ダイビングスクール マレア池袋店
PADI IDCスタッフインストラクター
店長 西尾 謙一 (KENICHI NISHIO)