体験ダイビングとの違いは?ダイビングライセンス取得のメリット
更新日:2023.04.10.Mon   投稿日:2021.08.02.Mon体験ダイビングとは
体験ダイビングとは、ダイビング初心者に向けた講習や練習のことです。一般的な体験ダイビングでは、「ハンドシグナル」の習得や器材の扱い方を理解するところから始まります。
基礎を学んだら、実際に浅瀬でのダイビングを経験します。浅瀬といっても5mほどの深さがあるため、初心者の方が物足りないと感じることはないでしょう。
体験ダイビングに参加するのは、主にレジャー感覚で体験してみたい未経験者、もしくはライセンス取得を目指している人です。
体験ダイビングの主な制約
体験ダイビングを行う人はダイビングライセンスを持っていないため、さまざまな制約があります。海には潜れますが、自由行動はできないことを覚えておきましょう。
ここからは、2つの制約について解説します。
潜れる水深の制限や行動範囲
体験ダイビングの講習では、12mよりも浅い海で安全に楽しむための知識を教わります。そのため、潜れる深度は最大12mです。
また、体験ダイビングの講習を受けるだけでは、トラブルや緊急事態に対応する能力は身につきません。よって、常にインストラクターの手が届く範囲内で行動する必要があります。
浮上するタイミングなども合わせるため、海の中での自由度は制限されます。
穏やかなすぐに浮上できる場所でのみダイビング可能
ダイビングを行う場所も、ある程度限られています。ダイビングに興味を持っている方の中には、水中洞窟や夜の海に潜りたいと考えている方もいるでしょう。
しかし、すぐに浮上できない場所でのダイビングは、ライセンス取得者でなければできません。
潜ってみたい憧れの海がある方がいるかもしれませんが、場所の選択も基本的にはインストラクターが行います。安心安全に楽しむためには、インストラクターの指示に従うことが大切です。
ダイビングライセンス取得のメリット
さまざまな制約を受けずにダイビングを楽しむためには、やはりダイビングライセンスを取得する必要があります。ライセンスを取ると、行動範囲などが一気に広がるでしょう。
ここからは、ダイビングライセンス取得のメリットを3つご紹介します。
有効期限がないため永久的に使える資格
ダイビングライセンスは、一度取得すると一生使えます。有効期限は定められておらず、更新する必要もありません。再発行もスムーズで、氏名・写真の変更や紛失時の手続きはいつでも行えます。
ただし、インストラクターもしくはダイブマスターの場合は、1年ごとに更新してください。
また、海外でも通用するものを取得すれば、世界中の海に潜れます。PADIなどの団体のライセンスは日本でも取得できるため、海外で講習を受ける必要はありません。
体験ダイビングよりも深く潜れる
体験ダイビングの最大深度は12mですが、ライセンスを取得すれば18~40mもの深さに到達できます。潜れる範囲が18mに広がるだけでも、見える景色はガラッと変わります。深く潜るほど、色鮮やかな海洋生物や沈没船などに出会える確率が上がるでしょう。
バディと一緒に行動する必要はありますが、行動制限も緩和されます。ある程度自由な海中散歩を満喫したい方には、ライセンスの取得をおすすめします。
基本レッスンを毎回受けなくてもよい
体験ダイビングに参加する際、基本的には初心者でなくてもレッスンの受講が求められます。ダイビングの基礎知識が身についている場合、毎回レッスンを受けるのは面倒くさいでしょう。
しかし、ライセンスを持っていれば、基本レッスンを受講しなくても潜れます。ただし、ライセンスを持っているからといって何をしてもいいわけではありません。海の中には危険が多いため、ライセンス取得者としての自覚ある行動を心がけてください。
ダイビングライセンスの種類
ダイビングライセンスと一口に言っても、いくつかの種類があります。より高レベルなライセンスの取得を目指している方は、1つずつ着実に取得していかなければいけません。
ここからは、ダイビングライセンスの種類を4つ解説します。
オープン・ウォーター・ダイバー
ダイビングライセンスを持っていない方は、最初にオープン・ウォーター・ダイバーの取得から始めます。講習を受けて、基礎知識や技術を身につけましょう。ダイビングできる深度は最大18mです。
なお、入門的なライセンスであるため、希望するツアー全てに参加できるとは限りません。中には、より高レベルなライセンスが必要なツアーもあります。
アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバー
国内外の有名なダイビングスポットに潜りたいと考えている方には、アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバーの取得をおすすめします。オープン・ウォーター・ダイバーを取得してダイビングに慣れてきたら、より深く潜るために挑戦しましょう。
ダイビングできる深度は最大30mです。
レスキュー・ダイバー
趣味として楽しむだけでなく、プロを目指すのであればレスキュー・ダイバーを取得してください。ダイビングの知識はもちろん、さまざまな緊急事態に対処するスキルを身につけられます。
バディが負傷した際の救助方法などを学べるため、安全意識が高い方にもおすすめです。プロを目指さない方でも、取得しておいて損はありません。
マスター・スクーバ・ダイバー
アマチュアの中でのトップクラスを目指す方には、マスター・スクーバ・ダイバーがぴったりです。ダイビングの楽しさと危険性をどちらも理解した上で、自由な海中散歩を楽しめます。
なお、取得するためには過去のダイビング本数などの条件を満たすことが求められます。
ダイビングの入り方は2種類ある
ダイビングを行うとき、海への入り方は2種類あります。2種類の違いを理解しておくことで、ダイビングを行う前に入水方法を想像しやすくなります。
それぞれのメリットとデメリットを知っておきましょう。
ビーチダイビング
ビーチダイビングは、海岸から入水する方法です。高いところから飛び込んだりすることはなく、いきなり全身が水に浸かるわけではありません。
浅瀬から歩いて徐々に水中に入るため、自分のペースで潜れるというメリットがあります。ダイビング初心者向けの方法だといえるでしょう。
ただし、エントリースポットまでは器材を抱えて歩く必要があります。ダイビングを始める前に体力が削られるかもしれません。
ボートダイビング
ボートダイビングは、ボートで海に出てから入水する方法です。海に潜るというダイビングの魅力を肌で感じられるでしょう。
水深が深い場所に潜って、さまざまな景色を満喫できるというメリットがあります。さらに、ボートに乗って移動できるため、体力をあまり消費しません。
ただし、ビーチダイビングよりも難易度が高いため初心者にはあまり向いていません。経験を積んで、ダイビングへの恐怖心が和らいでから挑戦することをおすすめします。
また、酔いやすい方の場合は船酔いの予防が必要です。
まとめ
体験ダイビングでも海に潜ることはできます。しかし、水深や行動範囲などが制限されており、自由に楽しむことはできません。ダイビングの知識やスキルもあまり身につかないでしょう。
そのため、趣味として頻繁にダイビングを楽しみたい場合は、ライセンスの取得をおすすめします。まずは入門的なライセンスを取って、体験ダイビングよりも自由な海中散歩を楽しんでください。
その後、より高レベルなライセンスにも挑戦して、海の中の世界をもっと満喫しましょう。