苦手な方は必見!ダイビング時の耳抜きのコツと方法を解説
更新日:2024.02.27.Tue   投稿日:2020.04.09.Thu目次
ダイビング時に必要な「耳抜き」って?
耳抜きとは、鼓膜に圧力がかかってしまうことで感じる痛みを取り除く方法のことです。ダイビングをしたことがない人でも、飛行機や新幹線に乗っているときや高層ビルの高速エレベーターに乗っているときなどに、耳がツーンとする違和感を感じた経験がある人も多いのではないでしょうか?
これは、鼓膜に急な圧がかかることで起きるのですが、ダイビング中も水圧がかかることで、同じ状態になることがあります。
ダイビング中は徐々に深いところに潜って行くため、下に行けば行くほど鼓膜に水圧がかかり、ツーンとした違和感や痛みを感じます。こまめに耳抜きをしていれば深いところに行っても大丈夫なのですが、耳抜きがうまくできずにいると違和感や痛みが強くなり、せっかくのダイビングを楽しむことができません。
また、ひどい場合は鼓膜に穴が開いてしまい、海水が耳の中に入ってしまうこともあります。
安全に、そして快適にダイビングを楽しむためには、耳抜きは欠かせないスキルのひとつです。
耳抜きの方法は?
耳抜きをする方法はいくつかあります。今回はポピュラーな3つの耳抜き方法を紹介します。
バルサルバ法
バルサルバ法は耳抜きのなかでも最もポピュラーな方法です。口を閉じた状態で鼻を軽くつまみ、鼻をかむときのイメージで少しずつ息を吐き出します。耳に違和感や痛みを感じる状態では、鼓膜が内側に引っ張られています。この方法で息を吐くと耳管から空気が送られてくるので、耳管が開いて鼓膜を外側に引っ張ることができ、正常な状態に戻すことができます。
フレンツェル法
フレンツェル法は耳への負担が一番少ない耳抜きの方法で、一番理想的な耳抜き方法といわれています。フレンツェル法で耳抜きするためには、まず鼻をつまみます。その状態で舌の奥の部分・舌根を持ち上げるだけです。
ただ文字にすると簡単なのですが、最初はなかなかうまくできないかもしれません。バルサルバ法を習得し、口を開けた状態でもバルサルバ法ができるようになると、フレンツェル法も簡単にできるようになります。これから長くダイビングをしていくのであれば、耳に負担の少ないフレンツェル法はぜひ覚えておきたいものです。練習して習得してみましょう。
嚥下法
嚥下法(えんげほう)は、簡単にいうと唾を飲み込む方法です。嚥下法では唾を飲み込むことで、口蓋帆帳筋という筋肉を収縮させて耳管を開き、鼓膜を正常な位置に戻します。比較的簡単な方法で、バルサルバ法と併用してこの耳抜き方法が行われることも多いです。
ただ、嚥下法は生まれつきできる人とできない人がいます。また、ダイビング中は口の中が乾燥しやすいため、唾をうまく溜めることができず、陸上でするようにはできないこともあるので注意が必要です。
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ダイビング時に欠かせない耳抜きのやり方
耳抜きを成功させるコツ・小技
耳抜きをうまくするためのコツや小技を紹介します。覚えておいて、確実に耳抜きできるようになりましょう。
1つの方法に頼らない
耳抜きには今回紹介した3つの方法以外にもいくつか方法があります。1つの方法に頼るのではなく、いくつかの方法を覚えておきましょう。たとえば、いつもは嚥下法だけでうまく耳抜きできたとしても、それができなかったときにほかの方法を知らなければ、うまく耳抜きすることができません。最低でも今回紹介した3つの方法は覚えておきましょう。
ダイビング前は鼻をかむ
鼻をかむと耳管の周りがスッキリし、水中での耳抜きがスムーズにできることがあります。鼻が詰まっている状態でも耳抜きはできますが、なかなかうまく耳抜きができないという人は、ダイビングする前に鼻をかんでおきましょう。
深呼吸してリラックス
水中に潜ることに慣れていないうちは、水中にいるだけで無意識に体が緊張状態にあることがあります。体が緊張していると、首や肩、顎周りにも力が入って、耳抜きをしてもうまく耳管が開かないことがあります。まずは深呼吸をしっかりして、体から余計な力を抜くことを意識してみてください。耳の周りをマッサージしてほぐしてから耳抜きしてみるのもよいでしょう。
耳抜きしたいほうの耳を水面に向ける
耳抜きをしたら片耳は抜けたけれど、片方はまだ違和感や痛みが残っているということもあります。そんなときは首をかしげるようにして、耳抜きしたい方の耳を水面に向けてみましょう。ただ空気は上に上がって行くという理論はありますが、体の中で同じように理論が働いているかは定かではありません。しかしこの方法を取ることで心理的にリラックスできて、耳抜きがうまくいくという人は多いようです。
ダイビングを楽しむために!「耳抜き」を身につけよう
せっかく海に潜って美しい景色を楽しもうとしているのに、耳の違和感や痛みがあると気になって十分に楽しむことができません。ぜひ何パターンか習得しておきましょう。
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